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好きな上司と苦手な上司と三人で宅飲み♡
えっちなゲームでクリと乳首を責められて、どろどろに蕩けちゃう話♡


名前変換

月島:社会人3年目。二人のかっこいい上司に翻弄されがち。水谷のことが好きで、古賀のことが苦手だった。しかし以前抱かれたことをきっかけに気持ちが変化してきている。
水谷:穏やかで優しい上司。ルックスも良く、もちろん仕事もできるため、周囲から人気がある。黒髪。
古賀:女性関係であまり良い噂がない上司。イケメンでかつ仕事もできる。茶髪。

※本作品では、登場人物が3人いるため、名前変換①②③を使用することが可能です。④は入力しても使用できませんのでご了承ください。本作品のみ特殊ですが、次のように変換スペースを読み替えてご利用ください。
①:主人公の名字
②:主人公が好きな上司の名字
③:主人公が苦手な上司の名字



 会議室で上司二人の話を聞きながら、わたしはそっとため息を吐いた。ふわふわ遊ばせた茶髪と軽い話口調で、チャラい印象を受けるが、仕事はできる古賀さん。整えられた黒髪と穏やかで優しい印象の水谷さん。どちらも職場で人気の高い上司だ。

「――さんは、どうかな?」
「え!?」

 不意に水谷さんから話しかけられて、思わずぼっと赤面してしまう。しまった、全然話を聞いていなかった。

 けれど、話に集中できないのは理由がある。
 だって、わたしはこの人たちに。
 ――この二人に抱かれてしまったのだから。

 たった一度きりの夜とはいえ、激しい行為をしてしまったせいで、二人の顔を見るたびにそれぞれの夜を思い出してしまうのだ。どうしてだろう。わたしは水谷さんが好きなのに、どっちに抱かれたのも気持ちよかったなんて。

「あ……すみません、水谷さん。もう一度お聞きしてもいいでしょうか」
「ん? 今日、俺の部屋で宅飲みしないって話。せっかくプロジェクトも完遂したから、ね?」

 水谷さんのふわりとほころんだ笑みに、わたしは見惚れてしまい、けれど仕事中だと慌ててさっと視線を逸らす。

 ――水谷さんの部屋。
 正直、見たい。水谷さんが過ごしているプライベートな空間に入れるなんて、そんな贅沢なことがあるだろうか!
 二人きりだと少し気まずいけれど、今回は古賀さんも含めて三人いるため、そういう行為に発展することもないだろう。考えれば考えるほどメリットのある飲み会だ。わたしは了承の意を含めて、ゆっくりと頷いた。

「ぜひ……参加させて頂きたいです!」
「それは良かった。なら、仕事終わりにエントランスで集合しようか」
「はい……!」
「水谷、お前仕事終わりそうなの?」
「そっちこそ。明日の資料を作らないと駄目だろう」
「ええ……古賀さんも水谷さんも大丈夫なんですか……」

 部下のわたしとは違って、二人は任されている仕事の量が段違いだ。呑気に飲み会なんてしていて大丈夫なのだろうかと思うが、二人は「大丈夫」の一点張りで、決して譲らなかった。思わず、はは……と渇いた笑いが漏れてしまう。

「君との飲み会が、最優先に決まってるでしょ?」
「……古賀さん。それは仕事を優先してください…………」

 くつくつと喉を鳴らして、古賀さんがわたしの頭にぽんと手を置いた。男の人の手だ。わたしよりも確実に一回りも二回りも大きくて、心臓がどきりと高鳴る。

「あ、あの…………」

 まさか会社内で触れられるとは思っておらず、わたしは戸惑ってしまった。心地よいその手を振り払うこともなく、ゆっくりと目を伏せる。

「――古賀、場を弁えろ。彼女が困っている」

 ――だから、ぱしっと音を立てて、鋭い目つきをした水谷さんがその手を振り払ったのが見えた時、わたしはかなり驚いてしまった。「えっ」と声が出そうになったのを何とか我慢し、目をぱちくりさせて二人の顔を見る。

「んー? 嫌だった? ごめんね、続きは仕事終わりにしようか」
「ええ、と……水谷さん、ありがとうございます……?」
「いや、今のは古賀が悪いから。……この男、すぐ調子に乗るから気をつけてね」
「え、あ。はい……」

 わたしを庇った行為に、胸がきゅうと締め付けられる。一瞬、水谷さんの目が怖かった気がするけれど、気のせいだろうか。
 ――そういえば水谷さんと古賀さんは同期だと聞いたことがある。水谷さんの話し方が、普段よりもラフに感じるのは、古賀さんと話しているからかもしれない。いつもと違う言葉遣いにも、胸がきゅんと響く。
 今日だけでこんなに新しい水谷さんを、知ることができるなんて。好きな上司と過ごせて、新しい顔を見れて、どれだけ恵まれているのだろう。

「――なら、定時後に」

 そうしてしばらく談笑した後、水谷さんの言葉を皮切りに、わたしたちは一旦解散をした。何気に宅飲み自体が初めてかもしれないなと、期待で浮ついた気持ちになる。わたしは仕事に集中できないまま、ふわふわと自分のデスクでパソコンと向き合った。

 結局三人とも仕事を時間通り終えて、水谷さんの部屋に向かった。途中最寄りのコンビニで、お酒やらツマミやらお菓子やらをわらわらと買い込むのが、学生気分で楽しかったのは秘密だ。

「おじゃましまーす、っと」
「お、お邪魔します……」

 古賀さんの慣れた挨拶とともに、わたしたちは水谷さんの部屋に招かれた。玄関を出てキッチンを通り抜けた先にあるリビングの中心には、木のテーブルが置かれている。

「古賀。買ったもの、置いといてくれ」
「はいはーい」

 あまり観察しては失礼かと思いつつ、好奇心には逆らえず、キョロキョロと部屋の様子を見てしまう。フローリングには、ウィルトン織りの小洒落たカーペットが敷いてあり、部屋の隅にテレビが配置されていた。物が品の良い程度に置いてある、水谷さんらしい整頓されている部屋。すうっと息を吸えば、水谷さんの匂いがして、身体が勝手に熱くなってしまった。

「ほら月島さんもおいで」

 うっとりと立ち尽くしていれば、水谷さんに優しく声をかけられ、慌てて隣に座り込む。テーブルを挟んだ向かい側には、古賀さんが座っていた。買ってきたお酒をカサカサとビニール袋の中から探していると、古賀さんがさっと見つけてわたしに手渡してくれる。

「ん、君はこれでしょ。この甘いやつ」
「あ……ありがとうございます。甘いのが好きなんです」
「ああ、月島さんはそんな感じするね」

 各々好きな酒を手に取り、缶のまま乾杯をしたら、カチンとこ気味良い音が響いて楽しくなった。一気にごくごくと喉を鳴らして、ビールを飲む古賀さん。その軽快さにらしさを感じつつ、喉仏が動くのが見えて目が離せなかった。

「ふっ……そんなに見られると、俺も照れちゃうよ?」
「……あっ! す、すみません古賀さん」
「ああ、違う違う。照れるってだけで、見ていいからね」
「ひえ……!?」

 缶ビールを持っていない方の手で、頬に古賀さんの手を添えられると、「あ……」と声が漏れてしまった。ぞくりと背筋が震えて、顔がさっと熱くなる。見つめられている瞳の奥に、欲望の炎がちりちりと燃えている、気がした。

「……古賀。それ以上は、酒を頭から掛けるぞ」
「――ちぇ。せっかくチャンスだったのに。二人きりだったらとっくに襲ってたよ」
「は……」

 するっと古賀さんの手が離れていったのに、頬は熱を持ったままだ。アルコール度数の低いお酒で、酔ってしまったのだろうか。頭から湯気が出るように混乱してしまい、残っていたお酒を勢いよく煽る。ひゅーと口笛が対面の上司から聞こえたけれど、それどころではない。
 空っぽの缶を両手で持って、何とか落ち着こうとする。けれど、先程古賀さんに触れられた方とは反対の頬に、水谷さんの手が触れてきてしまい、わたしの身体がぴくりと揺れた。

「っ……!」
「ん。もう赤くなってるね、酔っちゃったかな?」
「え……あ、いえ……その……」
「――あれ、更に赤くなってる。可愛いね」
「ひええ…………」

 なんだ、この空間は。
 とてもじゃないが心臓が持つ気がしない。
 イケメンの上司たちにそれぞれ触れられて、弄ばれて、動揺させられて。顔が良いせいで何をされても、心臓が高鳴ってしまう。動揺を隠すように、テーブルへ突っ伏せば、よしよーしと古賀さんに頭を撫でられ甘やかされて、頭がくらくらした。

「はは、いい気分。ねえ、アルコールも回ってきたし、あれやろうよ。ミニゲーム」
「ミニゲーム、ですか?」
「うん、そうそう」
「……古賀」

 少し怒気が混ざったような声。反射的に横を向けば、水谷さんが眉を顰めて、対面の上司を睨んでいた。けれどもそんなもの気にしないといったばかりに、古賀さんはからからと笑っている。

「なーに、いいでしょ。――水谷だって、この子とならやりたいくせに」
「っ……」
「あ。本当にそうなんだ、ウケるな。……さて、月島さん。俺たちと、ちょっとした余興で遊ばない?」

 急に自分へターゲットが移動し、わたしはびくんと身体を強張らせる。
 でも……ちょっとした余興って、なんだろう。
 そんな気持ちで首を傾げれば、分かっているとばかりに古賀さんが説明を始めた。

「簡単だよ。ここにくじ引きが用意してあるからさ、ハズレを引いたら罰ゲーム。それだけ」

 カラン、と非常食なんかでよくあるような缶の中で、木の棒が混ざり、軽い音を立てた。古賀さんが棒を三本とも取り出し、先端を見せてくれる。ハズレには赤い印が付いているようだった。

「んで、こっちが罰ゲームの箱ね。ここから一枚引いて、書いてあることをやるんだよ」
「はあ……」

 罰ゲームの内容が気になったが、見たらつまらないからと内容は見せてもらえなかった。お菓子の空き箱に白い紙が折り畳まれて、大量に入っている。

「……無理しなくて、いいからね?」

 どうしようかなと思っていれば、横から助け舟。いつだって水谷さんは優しくて、何故だか涙が出そうになる。とはいえ、罰ゲームの内容次第かなあ、と悩んでいると、対面の古賀さんにちょいちょい、と手招きされた。何も考えず古賀さんの隣にいけば、耳へ手をかざして、唇を寄せられる。

「――水谷の服を脱がせたり、恥ずかしい言葉を言わせたり……したくない?」
「え……!? そんなこと、っ、できるんですか……」
「もちろん。酒の場での罰ゲームなんて、そんなもんだよ。月島さんにとって悪くない話だと思うけどな」
「それなら……っ」

 それは、魅惑的な誘い文句だった。すぐに何度も勢いよく頷き、思わず「やります……!」と強く宣言する。

「そうこなくっちゃ」
「古賀、今お前……彼女に何を言って、」
「気にすんなって。あの子がやる気になったんだから、いいじゃん」
「まあ、彼女がやるって言うなら……」

 困ったように眉を下げて微笑む水谷さんを見て、うう……やっぱり好き、と心が水谷さんを求め出す。
 詰まるところ、以前水谷さんのことを引き合いに出されて、酷い目に遭ったことも忘れて、わたしはミニゲームに参加することにしたのだった。

「じゃあ、さっそくやろ。順番に引くってことでいいよね」

 カラカラカラっ、と音を立てて古賀さんがくじが入った缶を振っていく。ならまずは月島さんからと言われ、くじを引こうと前のめりになれば、髪がぱさりと垂れてきてしまい、耳にゆっくりとかけた。その後、くじを一本選ぶ。

「あ……いきなり……」

 引いた棒の先は赤く塗られていて、最初からはずれだった。三分の一だからそれなりに引いてしまうのかも。
 これ罰ゲームなんだよね?と古賀さんに視線を寄越せば、何故かぽーっと呆けたまま、こちらを見ていた。

「……? あの、古賀さん?」
「――っ。ごめんごめん。つい見惚れちゃってた」
「な、何言って……わたし、罰ゲームですよね?」
「ああ、うん……はいどうぞ。この中から一枚引いてね」
「ありがとう、ございます」

 適当に白い紙を選んでみて、四つに折り畳まれたその紙を華奢な手で開く。書かれている内容を目で追って、でも、目が滑って、思わず二度見してしまった。

「え……っ、”隣の人に耳責めをされる”って……」
「おー、隣ってことは水谷だね。良かったじゃん」
「は、いや……罰ゲームってっ、こんな……っ」
「それはそうでしょ。逆に月島さん、分かってなかったの」

 古賀さんがニヤニヤしながら、ほら早くやりなとわたしを煽ってくる。ちらっと横の上司を覗けば、はあ、とため息を吐いていた。
 やっぱり古賀さんが勧めてくる時点で、もっと疑うべきだったのだ。心の中で水谷さんに謝罪をして、なんとか古賀さんに中止してもらおうと口を開こうとした瞬間。
 たくましい手で肩を抱かれ、水谷さんの方へ引き寄せられてしまう。

「わ…っ」
「……あんまり動かないでね」

 穏やかな優しいかすれた声で、囁かれる。耳元で熱い吐息をはあ……と注ぎ込まれ、背筋がぞくりと震えた。

「あ……」

 わたしの反応を見て気を良くしたように、水谷さんの舌がぬるりと耳殻を舐め始める。ぴちゃ、ぴちゃといやらしい音がすぐ側で響き、身体に電流が走った。

「ひ、ひゃあ……っ」
「っ……もう少し我慢して」
「あ、う」

 あくまでわたしを気遣ったような口調であるのに、水谷さんの舌の動きは激しくなっていく。耳の外側を何度か舐めた後、耳の形に添って、耳内をくちゅくちゅと舐められる。ただでさえ耳は敏感だというのに、好きな上司にされているせいで、余計に気持ちよくなってしまう。

「あっ……はあっ……っう、水谷さ、ん、ら…らめ、ぇ……」
「……駄目? これは好きじゃないかな」
「ち、ちがっ……はうっ」

 柔らかい耳たぶを甘く齧られて、とろんと瞼が重くなる。普段の性格も相まってか水谷さんの舌は力が無駄に入っておらず、柔らかい。その分、耳を舐め上げられるたびに、蕩けたような嬌声が漏れてしまっていた。

「ふあ、あっ……あん……っ、もう…おわ、りに……っ」
「あーならあと二、三分ね。それまで二人とも頑張ってよ」
「っ……」
「てかせっかく耳責めなんだから、水谷に言ってほしい言葉でもリクエストしたら?」
「そんなの……! はふっ、でき、な……」
「……ふーん? 水谷は乗り気そうだけど」
「……ぇ」
「ねえ月島さん。何か、言ってほしいの? 俺に」
「あ……あっ、んん……な、名前を…呼んで、っ…くださ、い」
「いいよ」

 普段上司に呼ばれることのない下の名前を、ハスキーボイスで呼ばれてしまった。心臓の鼓動が、急激に速くなる。

「あああ……」

 水谷さんは一度だけでなく、何度もわたしの名前を連呼した。気が付けば力の抜けた身体がぐったりと水谷さんに凭れているのに、お互いにそれを許している。最後の仕上げとばかりに、耳たぶを甘噛みされて、耳全体を舐め上げられて、わたしの名前を囁かれた。

「ん。これで終わりね」
「んあっ、ふぅ、は、あ……水谷、さ……」
「ふふ。そんな声で呼ばれると、俺も欲情しちゃうな」

 今の罰ゲームでわたしたちを纏う空気が、一気に色濃くなっていく。三人とも欲情してしまっているのが分かったし、上司二人もそれに気が付いただろう。
 まさかこんな罰ゲームだったなんて。今のうちに……引き返せるうちに、戻らないと。そう思うのに。

「じゃあ次、また引いてってー」

 ドキドキと心臓の鼓動を高鳴らせて、古賀さんに渡された次のくじへと、わたしは手を伸ばしてしまった。今度は三人とも同時にくじを引けば、赤色の印は、手元の木の棒にまた付いている。

「え、あ、また……っ」
「あれ、また月島さんか。ほんと運が良いな。じゃ、こっちから罰ゲームを選んで」
「うう……」

 運が良いというより悪い方だろうと古賀さんに文句を言いたかったが、大人しく止めておいた。二人の上司の視線をひしひしと感じながら、罰ゲームの紙を開くと、そこに書かれた内容に驚愕する。

 ――服を脱ぐ!!
 たったこれだけ書かれているだけなのに、わたしを困らせるには十分な内容で。上司たちに見せることも躊躇い、紙を持ったまま固まってしまった。
 けれど、痺れを切らした古賀さんに紙をひょいと盗られてしまう。

「あっ、古賀さん……!」
「何かと思えば、服を脱ぐか。なんだ。月島さんが固まってたから、もっと酷い内容かと思ったよ」
「これで酷くない、方なんですか……」
「正直、服を脱ぐ系って酒の場だとよくあると思うけど。あんまり学生の時こういうの、参加してなかった?」
「それ…は……」

 そんなの参加しているわけがないだろう。
 でも、よくあると言われてしまえば、そういうものなのか……とわたしは無理やり納得するしかない。
 震える手でブラウスのボタンをゆっくり外していけば、横から水谷さんに「手伝おうか」と言われてしまい、慌てて「自分でできます!」と脱ぐスピードを速めた。水谷さんに脱がせてもらうなんて、そんな羞恥に耐えられる気がしなかったからだ。

「もちろんキャミソールも脱いでね。下着はいいから」
「っ……わかり、ました……」

 わたしがブラウスを脱いでも、至極当然とばかりに上司たちは動揺もなく、恥ずかしがっている自分がおかしいのではないかと錯覚してしまう。
 考えてみれば、この人たちには自分の裸を見られたことがあるんだよね……。
 奇妙な関係に戸惑いつつ、スカートとキャミソールも勢いで脱いでしまえば、わたしを守るものは桃色の下着だけになった。そっと両手で胸の辺りを隠しつつ、カーペットに座り込む。

「…………これで、いいです、か……」
「うんうん、いいよ。じゃ、次のくじを準備しようか」

 あっけらかんと古賀さんがくじの缶を振っている間に、脱ぎ捨てたはずのブラウスを水谷さんが肩にかけてくれた。

「寒いから、ね? とりあえず羽織っておきな」
「ありがと、うございます……」

 ちょっとした心遣いに心がきゅんとする。片手でブラウスの前身頃をまとめて、もう片方の手でくじ引きの棒を引くと、再び赤い印が見えてしまい、げんなりした。先程から自分ばかり、ハズレを引きすぎではないか。

「え、また……わたし、」
「ラッキー、また月島さんじゃん。はいはい、罰ゲームね」

 他の木の棒にも赤色が付いているのでは?と確認しようとしたけれど、その間に缶を片付けられてしまい、有耶無耶になった。仕方なく罰ゲームを引けば、次の内容は、”十分間、乳首責めをされる”で。

「っ、こんなの……っ」
「あー乳首責めね。これやる人指定ないのか。だったら、さっきは水谷がやったし、俺がやろうかな」
「え、あ……」
「乳首触るからさ、ブラジャーは取ってくれる? あと暴れると危ないから、水谷頼んだよ」
「……はぁ、仕方ないな」

 思考がぐるぐる巡って、うまく考えがまとまらない。そうこうしている間に、ぷち、ぷち、と嫌な音が自らの背中から聞こえた。急いで振り返れば、胸元を支えている下着が突然に力を失い、たぷんと乳房が揺れる。

「……ちょ、水谷さん……!?」
「ごめんね。大人しくしててね」
「あっ……!」

 ブラジャーをぱさりと床に落とされてしまうと、ひょいと華奢な身体を持ち上げられて、水谷さんの膝の上に座らされた。そして後ろから抱き抱えられてしまえば、もう逃げられない。わたし、一体何をされて……っ。水谷さんに背後から抱っこされていると、すぐ横に古賀さんが腰を下ろして、乳首を観察してくる。

「んじゃさっそく、月島さんの可愛い乳首を……と。――あれ、もしかして月島さん……触ってないのに乳首が勃起してる?」
「っ、い、いや……っ!」
「へえ、相変わらず敏感だね」

 そんなこと、と否定したかったのに、何故かわたしの乳首はぷっくりと膨れ上がっていた。いやいやと首を横に振って現実逃避をしている間に、きゅぽっ、と蓋が開く音がして、思わず目を開く。古賀さんの手にはボトルに入ったローション。古賀さんはそのローションを思い切りよく、わたしの胸元へ垂らすと、直ちに乳房を揉みしだき始めた。

「っふ、ふうぅ……っ、んふ、っ……〜〜〜〜ッ」
「ああ……ぬるぬるしてて、気持ちいいや」
「ア……ッ、古賀さ、っ……ふ、あ、あ…………」

 ローションのせいで、古賀さんの指が乳房にたっぷり吸い付いてくる。太い指がばらばらに動くせいで、甘い電流がぴりぴりと走って、胸の奥に快感が溜まっていく。身を捩ろうにも、水谷さんにお腹を抱えられていて、ろくに動けなかった。

「見て、乳首が更に勃起してきたよ。俺のテクニックで反応しちゃってるんだ、可愛いな」
「ふッ……し、してな、っ、ふ――ッ、ふ〜〜――ッ、んっ」
「ん? 嘘つくなよ」
「ひ……っ!」

 固くなった胸の突起を古賀さんの指で弾かれ、びくん!と反応してしまう。悔しいけれど、古賀さんの愛撫は上手くて、声が我慢できない。涙が滲んだ瞳で、きゅっと目の前の上司を睨めば、ははっ、と楽しそうに笑っていた。その手が狙うのは、欲情して張り詰めた乳房。古賀さんは豊満な両の乳房を鷲掴みにすると、中心へと寄せて、乳首同士をぬりゅりゅっ……と擦り合わせる。

「んんっ、んっ、あ……んっ、んひぃ……」
「――そうだ。月島さんは乳首を押し込むのが良いんだっけ?」
「っ! や、やめ……ッ」

 コリコリの乳首をくぽくぽっと、太い指で内側に押し込まれ、あられも無い嬌声が溢れ出す。

「んああッ、は――っ、は――っ、らめ……らめぇ……ッ」

 びくびくと身体が震えて、前に投げ出した足が自然と開いていく。それは、感じている雌の行動だった。わたしはハッとして足を閉じるも、乳首を押して、戻されてを繰り返されると、すぐに股を開いてしまう。
 以前、乳首をほじるように内側へ押すのが気持ちいい、とわたしの身体へ教え込んだのも古賀さんだった。どんどん古賀さん好みの身体に、作り替えられていくのが怖い。怖いのに気持ちよくて、おかしくなりそうだ。

「んっ、んっ、んんっ……乳首っ、押しちゃ……ふあっ、も……らめ、れす……っ」
「駄目じゃなくて、気持ちいいでしょ? ほら、言って。乳首を押されるの気持ちいいってさ」
「――っ、そんなのっ…いうわ、け……んふぅ、うぅぅ〜〜――」

 手の甲を口に押し当てて、必死で声を抑えようとするも、乳首を指の間に挟まれ弄られてしまえば、悶絶してしまう。はあ……っと浅い呼吸をしながら、身体が反ってしまうと、不意に腹部の手へぎゅっと力が込められた。

「ん……っ……ふぇ、っ? 水谷、さ……?」

 ふらふらと振り返り、水谷さんの手へ自分の手を重ねたら、何も言わず更に強く抱きしめられる。至近距離で水谷さんの汗の匂いがして、ドクンと心臓が騒がしくなった。

「……はは、こうも水谷ばっかりだと妬けるねえ。なあ、月島さんは今誰にやられてるの? ――ほら名前言って。言えよ……」
「え、あの…………」
「言えって……ッ」
「っ、古賀さ、っ……古賀さ、ん…ッ!ひああっ、あっ、あっ」

 古賀さんの指が、左右の乳首をくにくにと捏ね回してきて、我を忘れたように彼の名前を何度も呼んだ。どちらかの名前を一方だけ呼ぶというのは、二人を煽る行為だと分かっていたけれど、まともな思考なんて出来ない。満足そうに口の端を上げた古賀さんに、乳首をべろんと舐め上げられる。

「あひ……ッ!なめちゃ、っ……ああっ、うあ、古賀さぁん……っ、んっ」
「やらしー子。吸うのもイイ?」
「んん……わかんな……んふうっ、んっ、ふ――っ」

 ぴんっと乳首を勃起させ、堪らないとばかりに腰を揺すっていれば、背後から水谷さんに耳を齧られた。不意打ちをされたせいで、びくんと身体が大きく跳ねる。

「ああッ……!…………な、に、っ……」
「…………俺の名前も呼んで欲しい、な」
「ひうっ、水谷、さ……んんっ、あっ、水谷、ひゃ…ん……ッ」

 ねっとりした吐息を注がれながら、水谷さんの名前を呼ぶと、古賀さんが拗ねたように乳首へ歯を立ててきた。乳首をぬるぬると舐められながら、古賀さんの名前を呼べば、ぢゅるるっと耳たぶを吸い上げられる。

「ふああ……んっ、んあ……も、もう……っ」
「――そうだね、そろそろ終わろうか」
「あんっ」

 仕上げとばかりに乳首をぢゅと吸い上げられ、古賀さんの唇が離れていった。はぁ、はぁ、はぁと荒い呼吸をしていれば、水谷さんが膝から下ろしてくれて、カーペットにぐったりと座り込む。どうしようもなく敏感になった身体を水谷さんにそのまま優しく撫でられ、あっ……と声が漏れた。

「っう、う…………」
「いやあ、盛り上がってきたね。さあ、次を引こうか」
「ぁ……」

 手に力が上手く入らず、わたしの分のくじが適当に選ばれてしまった。ああ、まずい。これだとまた、わたしにハズレが来てしまう。連続でわたしにハズレが来ている時点で、仕組まれていると考えるべきだったかもしれない。
 でもはずれを引けば、また気持ちよくなれる……なんて思ってしまって。きゅんきゅんと秘部が疼くのを感じつつ、期待してくじの結果を確認する。
 けれど、わたしの思考とは裏腹に、くじには何の色も付いていなかった。

「…………ぇ?」
「おー今回は水谷がはずれか。んなら、罰ゲーム引いて」
「分かった」

 淡々と水谷さんが罰ゲームの箱に手を突っ込んで、紙を選んでいる。てっきり自分がまた罰ゲームだと思っていたから、拍子抜けしてしまった。不正なんて疑って悪かったかもしれない。

「で、水谷。中身は?」
「――隣とベロチューをする、だな」
「ちぇ。良いの引いてんな」
「まあね。日頃の行いだろう」
「え、え?」

 上司二人で会話が進んでしまい、困ってしまう。
 今、ベロチューって言った? 水谷さんが?
 隣ってまさか、と固唾を飲めば、頸に片手を添えられ、引き寄せられると水谷さんに唇を奪われた。

「んん……ッ!?」

 頭が真っ白になったまま、緩んだ口へ分厚い舌がぬるりと入り込む。ぬちゅぬちゅと淫らな音を出して、舌先同士を絡められた。熱い舌と触れ合うと、舌先から甘い電流で痺れてしまう。

「は、あ、ッ……んんん、っ、んむ〜〜ッ、ん、ん、ん、はふ」
「とろとろになってて可愛いね。舌、出して。もっとたくさんしよう?」
「あぁ……水谷、さ……ふあ、し、た……? ん……っ」

 ぼんやりと呆けたまま舌をほんの少し伸ばせば、きゅむと歯で挟まれ、強引に口外へ引っ張り出された。驚いて目を見開いていると、その舌先をちゅるちゅると舌先で扱かれてしまい、ぴくんと身体が震える。

「うう、っ……らめぇ……水谷、ひゃ、はずかし、の、らめ…ぇ……ああうっ」
「ふふ。君の舌が虐められてるのが見えるね? 俺の舌で触られて、びくびくしちゃってる」
「やあ、あ、みちゃ、っ……んん、ン……ッ、んむうっ」

 気がつけば、水谷さんに柔い身体をぐっと抱きしめられて、深い口付けへ没頭していた。ぢゅるると故意にいやらしい音を立てて、舌先を吸引されるのが気持ちいい。唾液が甘いせいで、口付けが止められなくて、呼吸が苦しくなった。

「ん〜〜ッ、ん〜〜ッ、あ、う、っ……水谷、さ……あっ、あっ、あ」
「――ちょっと。水谷、長くない? そろそろ終わりでしょ」
「あう……っ……」

 ぱっと身体を引っ張られると、水谷さんとの間に唾液の糸が引いていて、顔が赤くなってしまう。
 あ……わたし古賀さんの前で、キス……ずっとしちゃってた。ちらっと古賀さんを見れば、むすっと唇を尖らせているようで、よくわからないまま謝罪する。

「古賀さん……すみません……?」
「――ん? ……ああ、そうだね。謝罪の気持ちがあるなら、月島さんから俺にキスしてよ」
「へ……!? なに、いって、」
「ほら早く。俺の気が変わらないうちにさ」

 考えてみれば、そもそもわたしは謝罪なんてする必要がなかったのに、流されるまま古賀さんにちゅと軽い口付けをした。潤っていて、きちんとケアされた唇に感心する。こういうところが女性の心を掴んでいるかもしれないな、とぼんやり思った。
 一度だけ触れてすぐに唇を離そうとすると、不意に覚醒したような古賀さんに唇を貪られてしまう。

「ん゛ッ……!? んふ、う゛っ、うう、ん」

 口内を舐め回す激しい動きに、身体ががくんと跳ねる。先程の優しい水谷さんの愛撫とは違った、荒っぽい愛撫で、わたしの被虐欲がくすぐられていく。

 ――もっと、虐めて欲しい。何も考えられないほど、滅茶苦茶にしてほしい。ぐずぐずに蕩けさせて欲しい。こんなに恥ずかしい気持ちがわたしの中にあるなんて、思ってもいなかった。
 舌を多少強引に噛まれて、舌を痺れさせられて、上顎を舌で擦られて――弱いところを責められてしまえば、腰がカクカクと揺れて、続きを求めてしまう。

「や、あ゛っ……!んああっ、古賀ひゃ、っ、らめぇ、ちゅー、はげひ……ッ、あ――っ、あ――っ、ふぇ、えああっ……」
「可愛いね、ほんと。水谷が気にいるのも分かるよ」

 舌をたっぷりと扱かれながら、キスの心地よさにうっとりと古賀さんに身体を預けていれば、今度は横から水谷さんの声がする。

「……おい、古賀。お前はくじを引いてないだろ」
「あー、まあ固いことは良いじゃん。それよりこの子、乳首が寂しそうにしてるよ。舐めてやったら?」
「はあ……まったく」

 古賀さんとのキスに夢中で、二人が何を話していたか聞き取れなかった。
 けれども唇を重ね合わせたまま、身体をカーペットに押し倒されると、身体を横へスライドした古賀さんに口付けを続けられる。そしてガラ空きとなった胸元へ、水谷さんの唇が寄せられ、乳首をにゅるにゅると舐められ始めた。

「ひあ……ッ!なんれっ、二人…ともぉ……っ、ンン゛ンッ、どうじっ、らめぇぇ……んやあ゛ああっっっ」
「んっ、乳首気持ちいい?」
「あふ、ちくびっ、きもひい、い……れす、からぁ……水谷、ひゃ、んっ、ゆる……ひ、て…………」

 キスをされながら乳首を舐められるという、通常ではあり得ない責め方に、わたしの身体はびくびくと揺れて反応する。手足の先に力がぐぐっと入って、絶頂を迎える体勢に変わっていく。口の端から溢れる唾液さえも舐め取られ、頭がきゅうと白くなった。

「い゛やっ……古賀、さ……水谷、ひゃ……ああっ!イ、イっちゃ、ます…からぁ……っ、ふあ」
「上司二人に責められて、イっちゃうんだ。変態だね」
「〜〜〜〜っ、古賀さ、っ、やら……やら……っ、うううっ……んふうっ、イ、ク……ッ」

 せめてキスから逃げようと首を横に振るけれど、追いかけて唇を覆われてしまい、涙がぽろぽろと溢れていく。口内に自分の涙が入って、しょっぱい味がした。ビクビクと小刻みに身体が揺れるのと同時に、足先がぴんっと伸びる。

「乳首吸いながら、潰してあげるね」
「ん゛ん――っ!? ん゛―ッ、んふ、う゛、イ、ク……ッ、や、っ、潰すのは、っ……水谷ひゃ、、いやあ……イ、クッ……イ、ッ……!〜〜〜〜ッ、イクうぅぅぅッッッ!!!!」

 ぎゅっと乳首を指で強く挟まれながら、舌先を激しく吸い上げられた瞬間、わたしの身体が大きく跳ねた。背中が弓のように反って、腰が痙攣する。じわ……っと愛液がショーツに滲んだ冷たい感触がして、ぞわりとした。

「は、あ…………ん、あ、っ……ふ――っ、ふ――っ、ふ――……」
「今ので下着が汚れたんじゃない? 脱がせてあげるよ」
「……ぁぁ…………」

 絶頂の余韻で身体に力が入らない。そのせいで古賀さんにショーツの端を掴まれても、抵抗できなかった。ずるずるとショーツを下げられてしまうと、愛液の糸が酷いことになっていて、恥ずかしさで首までさっと赤くなる。

「あ、い…やぁ……!見ない、れ……見ないれ、くださ……っ、うううっ……」
「可愛いから、大丈夫。俺に見せて?」
「ぇ、ぁ、う……水谷、さ……っ……」

 愛おしそうに水谷さんが目を細めて、わたしの乳首をぴんっと弾く。びくりと揺れた身体を支えられると、上半身を起こされる。背中に水谷さんの熱を感じながら、頸を舐められた。

「ひあ……っ」
「ね、見える? 月島さんのクリ、大きくなってるよ」
「ああ……いやぁっ……水谷さん、恥ずかし、から……っ……」

 背中から水谷さんの手が、わたしの秘部へと伸びてくる。ヒクヒク…ッと弱々しく震える肉芽に、たくましい指がすりっと触れると、頭に電流が走ったような衝撃が襲った。

「ん゛あ……ッッ!!ひいっ、クリは、ぁ、んんんんっ、よわいん、れす……っ」
「知ってるよ。この間、月島さんの弱いところを知ったから」
「あ……ふああ〜〜――ッ、水谷さ、らめれすっ、んふうううっ……」
「ふーん? 水谷が後ろなら、俺は前からにするか」
「っんん、な、に…………? きゃあ……ッ!?」

 山を作った足の間に古賀さんの手を添えられ、ぱかりと股を開かされる。むわんと雌の匂いが広がって恥ずかしいのに、古賀さんの唇が秘部へと寄せられてしまう。吐息がふう、とかけられ、ぴくぴく……っと秘部の花びらが揺れた。

「ン……ッ、あ、っ、ああっ……古賀さ、っ、息、かけちゃ……っ、あつぃぃっ」
「この程度で何言ってんの。今からGスポットを押すところなのにさ」
「っ……!? ふぐう゛ぅぅぅ――ッ、あっ、あ、アッ、あッ……!や、やめ……っ……!」

 膣口から古賀さんの中指が入り込むと、的確に膣天井側にある小丘を指腹で押され始めた。一度開発されてしまったそこは、敏感に反応し、腰が甘く痺れてくる。思わず仰け反って頭を反らせば、こつんと硬い胸元に頭がぶつかり、上から水谷さんのキスが降ってきてしまう。

「ん゛むうぅぅ、っん、ん、んっ、ん゛――ッ、ん゛っんん……」
「……あれ、中がきゅうきゅうって締め付けてきてる。もしかして君、イキそうなんじゃない?」
「ぷ、あっ……あ゛ああ゛っっ、〜〜〜〜っぅう、イク、からぁ……古賀さ…手、やめ、っ……!」
「ええ、俺だけじゃないでしょ。水谷は良くて、俺は駄目なわけ?」
「ち、ちがっ……」

 拗ねたように古賀さんは唇を尖らせ、指腹でGスポットを押しながら指を更に激しく振動させる。ぴちゃぴちゃぴちゃ……っといやらしい水音。頭が真っ白になり、訳が分からなくて、腰がカクカクと震えていく。

「ひ、あ゛あああぁぁ〜〜――ッッッ!!い、っ、ほんとに……っ、イクッ……イクイクッ!!」

 古賀さんの指が、膨らんだGスポットを強く押し潰した瞬間、わたしは強く全身を痙攣させながら、尿道から透明な液体を吹き出してしまった。

「ん゛ふう゛ううぅぅ――――っっっ!!」

 達したばかりだというのに、水谷さんに唇を奪われ、古賀さんに乳首をコリコリと撫でられる。気持ちいいところから降りて来られず、ずっと、びくっ、びくっ、と震えてしまう。

「ふあぁんん……っ、あ、今……イってる、から、らめ……っ……れすっ……んあっ」
「びくびくしてて、可愛いー。ねえ、水谷より俺の方がいいでしょう?」
「っ、ぁあ……それ、は……っ……あふっ」

 膣の浅いところをちゅぽちゅぽと中指で出し入れされ、何も考えられず、ただ甘えた嬌声を漏らし続ける。
 どっちが良いかなんて、答えられるはずがないのに。
 だって、どっちも気持ちよくて……堪らない。

「答えられないってことは、そういうことでしょ? 水谷に気を使う必要なんてないのに」
「え、あ……いや、っ……その……」
「……そうなの? 俺より古賀の方が良いって言われると、悲しいな」
「んぎい゛いい!?」

 言い淀んでいれば、水谷さんの指がお仕置きとばかりに、肉芽をぎゅむと潰してきた。目の前がチカチカと白く明滅するし、呂律が回らなくてうまく言葉も話せない。

「あ、あ……あぁ…………やらぁ…………」

 ふわふわと浮いた心地のまま、ぼんやりと二人を見ていれば、何やらこそこそと話していた。そして次の瞬間には、上司たちは服を脱ぎ捨ててしまい、わたしも含めて全員が裸になってしまう。

「なんれ、っ……ふたり、とも……」
「何でって? んー月島さんに、俺のことを選んで欲しいから、かな」
「古賀さ……? ひ……っ」

 寝転んでいる身体の秘部へ、古賀さんの肉棒がずり……っと押し当てられて、思わず悲鳴みたいな声が出た。すっかり充血して血管が浮き出たそれは巨悪な見た目となっており、視線を奪われる。

「おおき、っ、ぃぃ……古賀さ、無理っ……れす」
「ああ。まだ入れないから大丈夫だよ」
「――ぇ、ん゛ああ゛あっっっ!?」

 不意に身体を激しく抱きしめられて、古賀さんの熱が全身に伝わってきた。わたしの顔の横に両手を突かれると、腰を前後に振って、雄竿で肉芽を擦ってくる。

「あ゛……あ゛あぁぁっっ、フ―ッ、フ―ッ、ま、まっ……ん゛ぎい゛いぃぃ――っ、古賀ひゃん、らめええぇっ!」
「はあ……やば、これ入れてないのに、気持ちいいな」
「クリっ、潰れちゃ……ん゛オっ、あう゛うう〜〜――ッ」

 古賀さんの雄竿の先端が、ぐにゅと肉芽の先端と口付けをして、すぐに長いストロークでごりごり……っと肉芽全体を抉られてしまう。腰を引く時でさえ、肉芽が硬い棒と擦れてしまい、全身の痙攣が収まらない。

「あ゛っ!あ゛ッ!イク、ッ、イクイク……ッ!!古賀さっ、イ、イ゛ギましゅ、からあ゛あ!!んひい゛っ」
「いいよ、イけ……っ、イって無様なところ、俺に見せてよ」
「ぐっ、イ゛――ッ!あ゛ああ゛ぁぁああ――――ッッッ!!!!」

 雄竿をぐっと肉芽に押し付けられながら、わたしは再び絶頂を迎えてしまった。チョロロッと小さく愛液が漏れて、カーペットを静かに汚す。弱々しく震える身体を庇うように抱きしめられると、唇を寄せられ、舌を絡め合う。

「んっ、んん゛っ……んむ、ぅう、っ、ん゛っ、古賀…………ひゃ、っ…………」
「――イったな? なら次は水谷の番か」
「…………ふ、え……あ……?」

 ぐったりとカーペットに身体を預けたまま、愛液を漏らした恥ずかしい格好なのに、それを気遣う余裕もなかった。頭がぼうっとして、思考に靄が掛かっている。
 すると、わざわざ耳元へ顔を寄せてくれた水谷さんに、「……俺のでも気持ちよくなって」と熱っぽく囁かれ、ぞくりと身体が震えた。

「あ……水谷、さ…………?」
「うん、俺だよ」

 倒れた身体の上半身を起こされると、水谷さんの膝へ座らされる。ぎゅうぎゅうと裸で抱きしめ合った後、水谷さんが自らの雄竿を持って、肉芽へスリスリ……ッと擦り付け始めた。

「っ……!? ま……っ、もう、っ……あ゛あっ、ふあ゛ああ〜〜〜〜ッ」
「見える? 俺のちんぽと君のクリが、擦れちゃってる。ぬるぬるして気持ちいいね」
「あ゛――っ、あ゛――っ、はふっ、クリ……っ、とけちゃ、っ、水谷、ひゃ……」

 下を覗けば、性感帯同士を擦り合わせる卑猥な行為が見えてしまって、思わず目をぎゅっと閉じる。こんな淫らな行為なんて、見てられない。
 それなのに、耳殻をぬるりと舐め上げられながら、「……目を開けて」と余裕なく水谷さんにお願いされてしまえば、わたしは従うしかなかった。

「〜〜っうう、やあ、っ……あっ、あっ、あ……らめ、なのぉぉ……っ、えっち…なの、見え……て……ふぇ、ぇあ゛ああっっっ」

 先ほどの古賀さんのように強く肉芽が押し潰されることはないけれど、優しく肉芽と雄竿が擦り合わせられ、甘ったるい快感が送られ続ける。ずっと甘イキしてしまう。

「んふあ゛あ、あ……ひぁぁあっっ、水谷……さっ、ん、イ、キそ…れすっ……う゛ううっっ……イキそ、なんれすぅ……!」
「ん……月島さんもほら、俺のを持って? 一緒に気持ちよくなろう?」
「ア……ッ、やあ、っ……」

 片手を引っ張られて、水谷さんのペニスへと導かれると、自然にその棒を掴んだ。水谷さんの手の動きに合わせて、わたしの手を動かせば、ぬるぬるとどちらとも分からない体液が音を立てて興奮させられる。一度動かした手は、もう止められない。

「あっ、あっっ、手……とまんな、っ……水谷さ……イっちゃうのぉぉぉ!」
「ああ……っ、俺の手でイクところを――月島さんの可愛いところを、俺に見せて?」
「あ゛あぁぁ……あ゛ッ、イク……ッ!イクイクっ……はあ゛あ――ッ、イク、っ、いくぅぅ!っう゛、ひぎい゛いいぃぃ――――ッッッ!!!!」

 座り込んでいた身体がガクンッ!と大きく仰け反って、プシュッッと水谷さんの腹部に潮を噴いた。後ろに倒れ込みそうになる所を水谷さんが支えてくれると、ちゅ、ちゅと軽い口付けを幾度となく与えてくれる。

「んっ……んッ、ひゃう……っ」
「イっちゃったね、可愛かったよ」
「あう……水谷さっ…、恥ずかし、のに……っ」

 ピロートークのような気持ちで、啄むキスを繰り返していれば、背後から近づいてきた古賀さんが、わたしの身体をひょいと持ち上げた。

「わ……」
「俺の方がイかせたのは、水谷より速かったんじゃない?」

 水谷さんは無言のまま、何も言わない。その間にわたしは、カーペットの上で四つん這いにされてしまう。古賀さんに尻肉を両手で掴まれ、くぱあ……と膣口を開かれると、蕩けた愛液が垂れていく。

「ああ……ッ!古賀さ、やめ、て……くださ、っ……それ以上は……っ」

 抵抗しても無駄だとは思いつつも、わたしは首を左右に振った。膣口に熱いものが触れる感触。
 次の瞬間、古賀さんはがっしりと桃尻を掴んで、ズブンッッッ!と雄竿を膣内に突き刺した。

「んオ゛ッッッ!? …………んへえ゛、え……はい、っ……て…………? ――うそっ、古賀しゃ、なんれっ……!」

 一瞬意識が飛んでしまいそうになる。ひどい異物感がお腹のあたりを襲って、それなのに、気持ちいい。古賀さんはぐぐっと腰をわたしに押し付け感触を確かめた後、ゆっくりその太い棒を抜いていく。

「お゛、おお゛……ッ……!あ゛っ、ああ………… らめ、れ…すぅ……」
「やっぱり君の中は最高だね。俺ら、相性良いでしょ」
「あ゛っ!あ゛、あ゛ッ、あっ、あ゛!っ、ぱんぱんっ、しゅるの…、い゛やあっ!」

 一度抜かれた肉棒は再び、わたしの奥へと挿入された。そして、覚醒したような古賀さんに、ガツガツと腰を勢いよく打ち付けられてしまう。
 パンっ、パンパンパンっ、パンッ、パンッ。

「ん゛ほお゛お、しゅごっ、古賀ひゃ、の、しゅごいぃぃ……ッ!おっ!おっ!」
「――へえ、俺の、何がすごいって?」
「ひ……ッ、いえ、な……っ、ん゛ふうう゛うっっ」
「駄目。言えよ、俺の、何が良いの?」
「あ゛あああっっっ!っ、う゛、しょれ、は……っ、あ゛ぐッ、〜〜〜〜っ、あ、の……お、おちん……ッ、〜〜ん゛ぐッッッ!?」

 古賀さんに命令されると、ぞくぞくする。
 卑猥な言葉を欲望のままに発しようと口を開いた瞬間、太い雄竿が無理やり口内へ押し込まれた。

「ん゛んん――ッッッ!? ん゛ッ、ん゛むう゛うう――っ!!」

 じわりと口の中いっぱいに、雄っぽい味が広がってくる。むわんとしたいやらしい熱気で、身体がびくりと震えた。強引にペニスを押し込まれて喜ぶなんて、どうかしているのに。身体は正直とばかりに、ぎゅうっと膣内を締め付けてしまう。

「ん゛ぐっっ……ぷ、あ、はぁ、はぁ、はぁ……水谷、ひゃ……らめっ、くるしっ」
「古賀ばっかりずるいなぁ。俺の方も見てよ。俺のちんぽ突っ込まれて、少しは俺のこと思い出してくれた?」
「ん゛む゛うぅぅ……ん゛ん゛んんっっ……う゛あ、水谷、さ、っ」

 むせかえるほどの雄々しげな臭いが、鼻先から伝って身体中を巡っていく。ぢゅぽ、ぢゅぽと腰を前後に揺らされ、喉の奥まで雄竿を入れられると、息が苦しくなった。水谷さんのことで頭がいっぱいになり、優しい上司をもっと求めようとすれば、見透かしたように古賀さんの雄棒が、膣内の弱いところを抉る。

「い゛……っ!ん゛おッ、古賀、さ、っ……それっ、イ゛グっっ!!ひあ゛あぁぁっっ、イ゛グ、からぁ……!う゛あ゛あッ」
「だって、今俺のこと忘れそうになってたでしょ? 悪い子にはお仕置きしないとね」
「あ゛ぐっっっ!!らめっ、らめっ……!ん゛っ、イクイクッ……!あ、あ、あ、イ……イ゛グう゛う゛ぅぅぅッッッ!!!!」

 頭の奥がきゅうと真っ白になり、身体が硬直すると、すぐにビクビクと全身が痙攣した。はらはらと涙をこぼしながら、ぐったりと脱力して、隙だらけになってしまう。
 後ろからの責めが止まったというのに、次は前からの責めが酷くなる。水谷さんの長い肉棒が喉の奥まで入り込み、思わず嗚咽しそうになった。

「ん゛っっ!!ん゛〜〜〜〜ッッッ」
「はあ……っ、やば、月島さんの口……っ、出ちゃいそう……」
「っ゛う゛ぅぅ!? ん゛むう゛っ、ぐっ、う゛う……ッ、ん゛ぶう゛う゛ううぅぅっっっ!!」

 頬を赤く上気させて、鋭い目をした水谷さんが、わたしの前髪をぐんっと引っ張ると、奥の奥まで雄竿をぶつけてくる。普段の水谷さんからは想像できない乱暴な扱いに、自然とうっとりしてしまう。喉をぎゅっと締め付けてしまい、呻き声が小さく聞こえた後、びゅるるるっと喉奥へ精液が吐き出された。

「――ん゛ッッッ!? けほ、っ、ぐっ……か、は……う゛あ゛、あ゛…あ」
「っ、ごめんね、月島さんの口で出しちゃった」
「んん゛っ……ん、っ、はぁ、はぁ……」

 こく、こく、と少しずつ喉を動かして、射精された精液を飲み干していく。生臭くて嫌な味なのに、じわじわと心は快楽に蝕まれ、ひくひくと疼く膣口から、愛液が漏れた。その様子を見ていた古賀さんが、くすりと笑って、わたしの膣へ指を突っ込んでくる。

「ああ……ッ!んっ、んっ、ンッ……あああっ……」
「うわ、どろどろ。なんだよ、水谷のを舐めて興奮したの? エロすぎでしょ」
「……ぁぁぁ…………」

 ちゅぽっと軽快な音を立てて肉棒が口から離れていくと、わたしはその場で崩れ落ちた。絶頂の余韻で身体が小さく、痙攣している。そして、横向きになった身体を仰向けにされたら、古賀さんの唇が片方の乳房に触れた。ぢゅっと強く吸引されて、赤い痕が付く。

「ん゛あ゛」

 古賀さんが満足そうに唇を離すと、今度は水谷さんが反対の方の乳房へ顔を寄せてきた。唇の熱を感じた瞬間、火傷するような熱い快楽が身体を襲う。それぞれの乳房に赤い華が一つずつ咲き、上司たちは満足そうに笑っている。

「あ゛うう゛……っ……」
「次は俺が入れようかな」
「てか、水谷ベッド行こうぜ。ここだと身体痛くなりそう」
「まあ、そうだな」
「……ふ、ぁ…………? んっ」

 ぼんやりと惚けていれば、にっこりと微笑んだ古賀さんに、身体を横抱きにされてしまう。「まだ終わらないよ?」と恐ろしい宣告を耳元でされた後、寝室へ運ばれていく。のこのこと上司たちの誘いに乗ってしまったのが、そもそもの間違いだったかもしれないと、今更ながらに思ったけれど、もう遅い。
 わたしは自分の乳房に付けられた赤い痕をゆっくり手で撫でると、潤んだ瞳で二人の上司を見つめた。

fin